訪問看護師という仕事はとてもやりがいがある仕事です。
しかし、普段の業務の中ではかなりキツいと思う点もたくさんあり、ストレスを抱えている人も多々あります。
そのため、訪問看護師の大変さや悩みを知らずに訪問看護師になってしまうと、自分が思い描いていた仕事内容と異なり、つらくなってしまうと思うことも。
そこで今回は、実際に訪問看護師として働いてみて分かった、訪問看護師の悩みについて書いていきます。
訪問看護師が業務で大変だと思う瞬間
訪問件数が多い
近年、訪問看護を求める人が増えてきています。
それに対して訪問看護師の人数はそこまで多くないので、1人で対応しなければいけない件数が増えてきています。
そのため、多くの利用者さんを担当しなければいけない時には、負担に感じることもあります。
その上、退院する患者さんが多くなる時期には、一気に新規の利用者さんが多くなることもあります。
退院直後の利用者さんは体調を崩してしまうことも多くなるので、かなり忙しさが増すことも。
そのため、自分の仕事の負担が大きくなると訪問看護師は大変だと感じることもあります。
オンコールで心が休まらない
訪問看護師には、オンコールという制度があります。
オンコールとは、当番の人が利用者から連絡がくるスマホを持ち歩いておき、いつでも急変があった時にかけつけられる状況にしておくことを指します。
このオンコールがあった場合、夜中でも緊急で呼び出されることがあり、自宅にいながらも精神的に休まることがないと感じる人も時々あります。
迅速な判断を自分でしなければいけない
病院に勤めている場合、患者さんの急変があった時にはドクターの指示を聞いて対応することができます。
しかし、訪問看護師の場合は自分で今の状況を正確に把握し、それに適した処置を行う必要があります。
その上、医師やケアマネ、家族などにも連絡をしたりと処置と同時にさまざまなところに気を配らなければいけないので、負担が大きいと感じることも。
身体の負担も大きい
訪問看護の場合、医療的なケア以外にも利用者さんの生活のサポートをする必要もあります。
利用者さんの自宅には介護に適した設備が整っているわけではないので、通常の看護よりも大変な部分がかなり多くなっています。
その上、遠方でも利用者さんの自宅まで通わなければいけないので、天候の悪い日などは特に体力的にきついとこともあります。
自分の担当件数が多いと合間で休む時間もないので、体力面も必要な仕事となります。
家族とコミュニケーションをとる必要がある
病棟に勤めている看護師の場合、家族と交流することはそこまで多くありません。
しかし、訪問看護の場合は常に家族が利用者と一緒にいるということが多いです。
そのため、家族ともうまくコミュニケーションをとって処置をしなければいけないことも負担に感じることもあります。
また、看護的な処置も家族に見られているので、常に緊張感の中で仕事をしなければいけないのも大変なところです。
訪問先の環境がつらい
訪問看護を行う場合、利用者さんにとって環境が全く異なります。
利用者さんのおうちにエアコンが設置されていなければ、真夏はかなり暑い中で処置を行わなければいけないので、熱中症になってしまうリスクもあります。
また、おうちが汚いというところもあり、潔癖症の方だとかなりツラいと感じることもあると思います。
看護以外にも業務が多い
訪問看護師は、利用者のところに行って実際に処置をするだけが仕事ではありません。
訪問看護を依頼する方は、怪我や病気からのリハビリを希望していたり、生活の介護をメインに期待していたり、末期がんなどでエンゼルケアの要望を出していたりと、人によってその依頼内容は全く異なります。
そのため、さまざまな業務を担当できなければいけません。
その上、訪問看護は1人で完結するものではなく、医師やケアマネなどと一緒に行わなければいけないので、訪問した際の体調の状態を記録して周知しなければいけません。
訪問が終わって事務所に帰ってからも、書類整理などに追われることが多いので、仕事内容が多く負担に感じることもあります。
まとめ
いかがでしたか?
訪問看護師は夜勤がなく定時で帰宅できるので、看護師の仕事をしたいけれども夜勤や長時間労働はできないという方におすすめです。
しかし、訪問看護師の仕事はそれ以上に大変な部分が多くあり、その負担が大きいと思う人もいるようです。
体力的にも精神的にもかなりタフではないといけないので、疲労感を感じることも多くありますが、その分1人の利用者さんと真剣に向き合うことができる時間が確保されており、密に関わっていくので、やりがいを感じられる職業でもあります。
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